第39回 「好きなこと」を海外で! 「トビタテ留学JAPAN 日本代表プログラム」

トビタテ!留学JAPAN広報 西川朋子氏

文科省が意欲と能力のある全ての日本の若者に、海外留学へ一歩踏み出す気運を醸成することを目的に、2013年10月に開始した留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」。

主な取り組みとして、2014年からは、「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~」が始動した。初年度は大学生のみが対象だったが、2015年の第二期生から高校生にも門戸が開かれた。プログラムの現状と成果について、「トビタテ!留学JAPAN」広報・ブランディングチームリーダー、PRSJ認定PRプランナーの西川朋子さんに話を聞いた。

「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」とは?

Q:「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」についてお聞かせください。

西川さん:文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」キャンペーンを後押しするものとして、2014年に始まった官民協働のプロジェクトです。世界で活躍できるグローバル人材を育成するという趣旨に賛同していただける民間企業や団体からの寄付金による、給付型、返済不要の奨学金制度です。

Q:留学を後押しする具体的なプログラムですね。

西川さん:若者の目が海外に向かない理由はいくつかあると思いますが、意欲と能力があるので、経済的な問題で留学をあきらめざるを得ない若者に、留学のチャンスを提供しています。参加者には、帰国後に、地域や学校で、海外の魅力や留学で得た体験を周りに伝える活動(エヴァンジェリスト活動)を行うことを推奨しています。これにより、社会全体として海外に目を向ける気運作りにつながることを期待しています。2020年までに寄付金額200億円、1万人の留学生輩出を目指しています。

やる気さえあれば応募できる。2015年より高校生にも門戸拡大!

Q:2015年に創設された高校生コースについて、お聞かせください。

西川さん:大きく分けて、アカデミック、プロフェッショナル、スポーツ・芸能、国際ボランティアの4項目に分けられます。初年度は、アカデミックには、ショート・コース(2週間~3か月)しかありませんでしたが、2016年度の募集から、より気軽に行けるテイクオフ・コース(2~3週間)、長期滞在希望者のためのロング・コース(4か月~1年)が新設されました。目的や必要に合わせてコースを選択できる点で、さらに門戸が広がったといえます。また、中学三年生が翌年の参加のために応募しやすい日程を組んだ「中学生枠」も設定し、大変人気があります。

Q:選考基準について教えてください。

西川さん:留学というと、「英語が得意な優等生が行く」と思われがちですが、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」は、語学力や学業成績を問いません。やる気さえあれば誰でも申し込めますし、世界に飛び立つチャンスがあります。選考は、書類審査と面接審査ですが、将来の夢や目的、意欲をいかにプレゼンテーションできるかということを重視しています。

Q:必ずしも現地で学校に通うプログラムでなくても対象になるのですね。

西川さん:留学先は学校である必要はなく、スポーツ・芸術でもボランティアでも、好きなことで自由にプログラムを組むことができます。初年度の参加者も、ダンススクールや絵画スクールに通ったり、イタリアでのサッカー留学、アメリカでのセスナ操縦体験、ペルーでの考古学調査ボランティアなど、バラエティに富んでいました。分野にとらわれず、とにかく自分が好きなことを海外で学ぶ、という経験をしてほしいと思っています。

「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の今後の課題

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Q:今後の課題についてお聞かせ下さい。

西川さん:日本全国すべての高校生・大学生にチャンスがありますが、情報の浸透に学校間の差や地方差格差あることは否定できません。採用に当たって、地域バランス等の考慮 はしていませんが、高校生第二期は、全都道府県から応募がありました。今後は、地方の若者たちにも認知度を高めていきたいと思っています。

Q:高校生、大学生に向けてのメッセージをいただけますか。

西川さん:大学生・高校生ともに、応募も合格も7割が女の子でしたので、男の子にがんばってほしいですね。

また、大学生コースは、多様性人材コースは、競争率が5倍を下回ったことがないのに比べ、自然科学系、複合・融合人材コースは、約2倍にとどまっています。もっとモノづくりの現場の人に海外に行ってほしいと思っています。科学技術の最新情報は英語で回っていますし、一緒に研究できる仲間が世界にいると、将来的に強みになります。

たとえ、将来的に日本で過ごしていくとしても、若いときに一度は世界を見て、世界から日本を見て欲しいと思っています。「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」のキャッチコピーに、「14日間で変わる」というのがありますが、実際、留学した学生は、親や先生もびっくりするぐらい成長して、顔つきも変わって帰ってきます。日本の高校生は、狭い世界の中でルールができてしまっているのですが、世界の価値観に触れることで、物の見方が変わります。

「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」を活用してもらえたらやりたいことがあれば、経済的な理由であきらめる必要はありませんので、ぜひ活用していただきたいと思います。

Dr.ビーバーの解説“多くの若者にチャンスを与えるプログラム”

グローバル化の時代において、日本人の海外留学者数は伸び悩んでおるのが現状じゃ。官民協働の留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」が創設されたということは、国も日本企業も、現状に危機感を感じてサポートに乗り出したということなのじゃな。感受性が豊かな若いうちに世界を見ることは、将来の可能性を広げてくれるぞ。日本の若者が留学に一歩踏み出せないのは、さまざまな理由があるとは思うのだが、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」によって、経済的な問題で留学をあきらめる若者にチャンスを与えられたことは、間違いないのじゃ。

文科省は、2020年までに大学生の海外留学12万人(現状6万人)、高校生の海外留学6万人(現状3万人)への倍増を目指しておるそうじゃ。一人でも多くの若者のが世界に飛び立ち、すばらしい経験をして、世界で活躍できる人材に成長することを、わしも願っておるぞ。