- ビーバー教授の留学道場 -

第59回<トビタテ> 『トビタテ!留学JAPAN』で新しい未来を拓く

海でポーズをとる洪英高さん

洪英高さん(2016年度、第3期生)

返済不要の奨学金で海外留学できる『トビタテ!留学JAPAN』。このプログラムは、留学を留学だけで終わらせない大きな可能性を秘めている。

修了生には、その可能性を存分に開いて、自分が本当にやりたかったオンリーワンの事業をカタチにしている人たちが、たくさんいるのだ。その1人が、今回ご紹介する洪英高さん(2016年度、第3期生)。どんな状況にあっても夢をあきらめない、ずば抜けた情熱の持ち主である洪さんのストーリーから、留学を「人生最大の転機」に変える姿勢を学ぼう。

これまでの実績は関係ない。問われるのは、本気。

鉄で作られたタコ

1. シリコンバレーの代表的なイベント、 Maker Faire(ものづくりの祭典)。

google本社のオブジェ

2. 情熱が実を結び、人づてに紹介を得てGoogle本社も見学できた。

 

ー 洪さんが『トビタテ!留学JAPAN』に申請したのは、何年生のときですか?

洪:大学2年生のとき、2015年4月です。多様性人材コースを選びました。

ー どんな勉強や経験をしたくて申請したのですか?

洪:プログラミングを学んで、プロダクトを開発する現場を経験するためです。具体的に言うと、留学をめぐる不安や悩みをリアルタイムに解決できるアプリを開発したかったからです。

ー なるほど。そうすると、大学の専攻もITだったんですか?

洪:いいえ、経済学部です。ITについては、大学に入学するまで、まったくの素人でした。それどころか、パソコンに触ったこともありませんでした。

ー えっ!? そうなんですか!

洪:興味を持ち始めたのは受験勉強をしていた頃です。入学直後の2014年5月、シリコンバレーに1ヶ月滞在したのを機に、本気でプログラミングを学び、ITのスキルを身につけるために再び渡米しようと決意しました。

ー 入学直後に!? 休学して、どこかに短期留学したんですか?

洪:いいえ、違います。大学に入学したばかりでそんなお金もないですし、なんのツテもなかったので。TechHouseというシェアハウスに滞在しながら、ITの最前線を肌で感じられる場所へ足を運んだり、現役学生や起業家・投資家の方々とたくさん交流してきました。

テックハウスのメンバーたち

3. ITに情熱を注ぐ知性たちが集うTechHouse。(一番右が洪さん)

ー プログラミングの教科書を開く前に、本場に飛び込んで、人と会ってきたわけですね。海外には、それまでにも何回か行ったことがあったんですか?

洪:いいえ。このときが生まれて初めての海外です。

ー いきなり1ヶ月間の海外1人旅ですか。思い切りましたね!

洪:それまでの自分は、親や先生の言うことに従うだけの従順でマジメなタイプだったのですが、勉強もスポーツも「本気」になるのが遅すぎて、思うような結果が残せなかったんです。だから、今度こそ変わりたかった。ITの本場で最前線を走る「本気」の人たちと出会い、交流を深める中で、「自分も身近な人の問題をテクノロジーで解決したい!」と、心の底から想えたんです。

ー その、身近な人の問題というのが「留学をめぐる不安や悩み」だったのですか。

洪:ちょうどその頃、同じ日本の大学に学ぶ留学生の友人が、異文化環境で友人がなかなかできず、深刻に悩んでいて。その友人のためにアプリを開発しようと思い立ちました。帰国後しばらくは、再渡米できるように英語学習に専念していたのですが、夏頃からはProgate(プロゲート)というオンライン学習サービスを使って、夢中でプログラミングを独学し始めました。このサービスを提供する会社では、渡米するまでの5ヶ月間、エンジニアとしてインターンもさせてもらい、プログラミングの実務を学ばせて頂きました。

ー まずは国内で武者修行をされたのですね。

洪:まったくの初心者だった自分を1から鍛えて下さったProgateの皆さんには、感謝してもしきれません。

留学計画の変更申請には数ヶ月かかるので要注意!

留学先で出会った仲間たち

ー 留学計画には、インターンシップ・フィールドワーク・PBL(課題解決型学習)など実社会と接点を持つ実践活動を盛り込まなければならないそうですが、洪さんはどのような留学計画を立てたのですか?

洪:最初は、語学学校で英語を学びながら、IT企業のインターンとしてプログラミングの経験を積むという計画書を提出しました。しかし、渡航前により良いインターンシップ先が見つかり変更申請をしたところ、認められるまでに数ヶ月もかかり、奨学金を受け取る時期が延期になるというハプニングもありました。

ー 今後申請する人にとっては要注意ですね。

洪:ほんの少しでも計画を変える場合は、必ず変更申請しなければならないので、本当に注意が必要です。本来、奨学金が入金されるのは渡航したタイミングです。しかし自己都合で計画を変更するとズレ込む可能性があるということです。手配した教育機関には規定の時期に受講料を支払わなければなりません。奨学金が入金される時期と、留学先に受講料を振り込む時期が前後した場合、自分で立て替えなければなりませんから、くれぐれも気をつけましょう。

ー 渡航前に留学計画を立てるには、相当な情報収集力が必要ですよね。

洪:実際に行ってみて、渡航前に自力で調べる情報には、限界があると強く感じました。じつは、僕の場合、留学後にも計画を変更しています。

ー そうなんですか。

洪:実際に通ってみると語学学校があまりにも物足りなくて。先輩に相談し、留学3ヶ月目からコンピューターサイエンスを専攻できるコミュニティカレッジに編入したんです。いま振り返ってみて、その決断は正解だったと思いますが、付け焼き刃に変更したこともあり、カレッジでも目標としていたレベルのIT技術を学び切れませんでした。改めて留学計画を立てるとしたら、僕の場合は大学を選ぶと思います。

ー インターン先であるExploratoryは、どのような会社だったのですか?

洪:最先端のアルゴリズムを使って統計データを簡単かつ迅速に分析し、ビジネスなどに役立てるデータサイエンスサービスを提供する会社です。僕は日本向けのマーケティングの一環として、プログラマーの情報共有と問題解決に特化したソーシャルメディア「Qiita」に分析手法の知見を記事にして、投稿する業務を担いました。幸いにも、たくさんの方に読んでいただくことができました。投稿がきっかけで、Facebookのデータサイエンティストの方が、Facebook本社も案内してくれるようなこともありました。

Qiitaのウェブサイト

https://qiita.com/21-Hidetaka-Ko

ー プログラミングの経験もできたのですか?

洪:データを分析するためのプログラミングはすることができましたが、プロダクトを開発するためのプログラミングには関わることができませんでした。しかし、データリテラシーを磨けたことや、社長がプロダクト開発チームをどのようにマネジメントしているのか、その実際を間近で拝見できたことは、かけがえのない経験となりました。

ー 当初の計画とは、かなり違う留学生活を送ったのですね。

洪:半年経った頃、このままでは不完全燃焼で終わってしまうかもしれないと焦りが募りました。そこでもう一度、「自分は留学アプリを開発するためにアメリカに来たんだ!」と初心に立ち返ったんです。思い切ってWeb上で仲間を募集し、留学アプリの開発に着手しました。はじめはカレッジやインターンの空き時間に作業していましたが、秋頃から、インターン先にも相談した上で、留学アプリの開発に全力を注ぐようになりました。

ー どのようなアプリなのですか?

洪:世界中の現役留学生と留学経験者が有益な情報をシェアできる「留学Code」というアプリです。β版をリリースしたところ、利用者から「交換留学以外にもたくさんの方法や手段があることを知り、留学に対して前向きになれた」「地方大学に通っていたので、留学イベントや留学情報にアクセスしづらいと感じていたので助かった」というコメントが寄せられました。

ーまったくのIT初心者から、わずか2年でアプリを開発するなんて!

洪:留学中にアプリを作り切れたことが、この留学における最大の収穫だと思っています。

帰国後、世界中の留学生と留学経験者をつなぐアプリを本格リリース。

ー 2017年9月に帰国した後、大学を休学して、今年1月に起業したのですよね。

洪:はい。留学の最終盤、起業を後押ししてくれる投資家と出会えたんです。その人のおかげで決意が定まり、創業メンバーを募集。開発したβ版アプリを本格始動させることができました。

ー 開発したサービスについて教えてください。

洪:何度もユーザーヒアリングを重ねて、留学経験者とマッチングさせるサイトというよりは、「留学経験者とのネットワークや留学の知見を基に、留学に関してなんでも運営に気軽に相談できることで留学への準備を整理できる」というコンセプトに変更しました。

ー 今後の発展に向けた課題は何ですか?

洪:留学希望者へのマーケティングと留学潜在層に向けたアプローチです。その先で、留学生の留学中から留学後の就労サポートまでしていくことで、留学のプラットフォーム化を目指していきたいです。

ー このたびは、貴重なお話をありがとうございました!

 

ビーバー教授の解説

「トビタテ!」の留学は、ゴールではなくスタート。留学経験を見事に自分のものにしてみせた洪さんのストーリー、いかがじゃったかな? 計画通りに事を運んだほうが、不安や失敗は少ないじゃろう。しかし、一番大切なのは「納得いくまであきらめないこと」

それが、自分らしい未来を切り開く原動力になるのじゃ。起業から半年。「今は、冒険のまっただ中」と語る洪さん。ついに本気になれるものを見つけた洪さんなら、今後も様々な困難を乗り越えながら、人生を楽しんでいけるに違いない。自己変革のチャンスをつかめる「トビタテ!留学JAPAN」、みんなも挑戦してみてはどうじゃろう!?

▪トビタテ!留学JAPAN公式サイト:https://www.tobitate.mext.go.jp

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