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第11回<グローバル教育>日本って実は世界一クリエイティブな国!?

ロックバンドのディレクター、郵政省の役人、MITメディアラボの客員教授などを経て、現在は慶応義塾大学教授。その傍ら、内閣官房知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会会長、文部科学省 コミュニケーション教育推進会議委員、ミクシィ社外取締役など数多くの肩書を持つ。異色の経歴を持つ、中村伊知哉氏に、クール・ジャパンの現状、海外で求められる人材について伺った。

日本人よ自信をもって自国の良さを発信せよ!

――2012年の、アドビ社の世界的な調査で、東京が世界一カッコいい都市に選ばれたそうですね。

中村: はい。5000人中36%が日本を最もクリエイティブな国と評価。2位のアメリカを大きく引き離しているんですよ。
でも、これは今に始まったことではありません。海外では、10年くらい前から、日本のアニメやゲーム、ポップカルチャーがクールだ(かっこいい)と注目され始め、「クール・ジャパン」という言葉も生まれました。
フランスで2000年にスタートし、毎年行われるJAPAN EXPOは、日本のコンテンツを集めた展示会ですが、今や世界中から20万人もの人が来場する盛況ぶりです。
最近では、アニメやゲームだけでなく、ファッションやデザイン、食文化、ライフスタイルに至るまで、日本文化が高く評価されています。
この間訪れたフランクフルト大学には「日本学科」があり、日本の文化を学びたいという学生が殺到していました。
しかし、残念なことに、これだけ日本のコンテンツが世界的に評価されているのに、ビジネスとしてはまだまだ規模が小さい。インターネットで簡単に海賊版が手に入ってしまうこともその一因だと考えられています。
今後は、コンテンツだけでなく、キャラクター、グッズなど、コンテツ周辺のビジネスとも連動して、市場を拡大していく戦略が検討されています。

――経済産業省も「クール・ジャパン室」を設置して、日本の文化を育てようとしているそうですね。

中村: はい。国がバックアップしてコンテンツビジネスの振興を推進することはいいことだと思います。
日本には、完成度の高い技術力や、繊細なデザイン、質の高いサービスなど、外国人が高く評価している文化がたくさんあります。
問題は、案外日本人がそのことを知らないことです。
自国の素晴らしさを知らない、そのために自分に自信が持てない。
もっと自信を持って、「日本ってこんなにすごいんだぜ」と世界に向けて発信する必要があります。

――そうですね。でも、日本の中にいるだけでは、なかなか自国のよさに気付かないものです。

中村: だからこそ、できるだけ早い時期に海外に出て、外から日本を見る経験が必要です。
私はアメリカに住んだこともありますが、最初に住んだ外国はフランスのパリでした。ヨーロッパは陸続きなので、ドイツ、イタリアなどの異文化を身近で見ましたし、イギリス、アフリカとの交流も多い。さまざまな国の文化を見ることで、日本という国が客観的に見えてきました。また、海外の人たちから日本のことをいろいろ聞かれて、自分は日本のことを何も知らないと気付かされました。それから必死で日本のことを勉強しましたね。

グローバル化は自国を知ることから!

――日本にずっと住んでいるつもりでも、海外を知ることは大事ですか?

中村: これからは、日本の中だけで生きていくことは不可能です。今も既に、あらゆるビジネスがネットを介して世界とつながっています。グローバルな感覚を持たないと、仕事もできない時代がもうそこまできています。

――グローバルな社会で求められる力って何でしょうか。

中村: 2011年の経団連の調査によると、企業が求める人材の資質の上位は、「既成概念にとらわれず、チャレンジ精神を持ち続ける」「外国語によるコミュニケーション能力」「海外との文化、価値観の差に興味・関心を持ち、柔軟に対応する」でした。グローバル人材に対するニーズが高くなっていることがわかります。

――中村先生が考える、グローバル人材とは何でしょうか。

中村: まず、自分の国のことをよく知ることです。それが自分の軸になる。そのために、今高校生のみなさんには、ぜひ日本のこと、とくに日本の近代史をしっかり勉強してほしいですね。
2つ目は、自分の国と他の国の違いを知ること。3つ目は、それらを表現できることです。そのためには、語学力やコミュニケーション力、ディスカッション力も大事です。

――グローバル化が進むと、働き方は変わってきますか?

中村: もちろん変わります。大企業に入って一生勤めあげるという人も残るとは思いますが、グローバルな市場の中で転職をしてどんどんキャリアアップしていく、そういう働き方が当たり前になる。また、従来は大学受験まで必死で勉強して、大学に入ったら遊んで、企業に入ってからは会社に育ててもらうというスタイルが一般的でしたが、これからは、大学時代にしっかり勉強してスキルを身に付けなければ社会に出ていけなくなる。4年間で足りなければ大学院でも学ぶというアメリカのスタイルに近づいていくでしょう。

Dr.ビーバーの解説 “日本をダメにするのも良くするのもキミたち次第!”

新聞やニュースで悲観的な記事が出る一方で、様々な分野で高評価を得ている日本。これは、国を評価する基準がもはや一つではないことを示しているのかもしれんな。GDPだけでは図れない「国力」というものが注目され始めているということじゃ。

しかも、嬉しいことに、今日本が評価されているのは「クリエイティブ力」。キミたちは知らないかもしれないが、日本は高度成長期の時代からずっと、「マネはうまいが独創性がない」と言われ続けてきた。つまり、「すでにあるものの効率化」においては当時から評価は高かったんじゃが、オリジナルなものを生み出す力が弱いと見られていたんじゃ。

ところが、ここへ来て、日本の製品だけでなく、発信されるカルチャーやサービス、社会の仕組みといった目に見えないものが「かっこいい!」と世界の国々に真似されるようになってきている。これは、思わず胸を張りたくなるな。

さらに、こうした流れには経済的なメリットもあるぞ。「製品を安く、早く作れること」だけではなく、「高くても手に入れたいと思う製品やサービス」で勝負できるようになってきたんじゃ。

ただし、これはキミたちの先輩が過去にがんばってきたことが、今、評価されているということにすぎんぞ。今後も評価され続けるためには、キミたちが、世界から「かっこいい!」と思われるようなものを発信し続けなくてはいけないんじゃ。「日本のもの」というだけで評価される時期は案外短いかもしれんぞ。

まだ世の中に出ていないもの、これからみんなが必要としそうなことなどに、いつもアンテナを張っておく。そのためには、中村さんが言うように、コミュニケーション能力や表現力を磨き、グローバルな感覚を養うことも必要じゃな。

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